超お気に入りの一枚をご紹介。
かつて存在したイギリスのClearレーベル亡き後に、同レーベルスタッフによって立ち上げられたFocus(まもなくしてDefocusと改名)。Doctor Rockit名義でClearを初期の活動の拠点としていたMatthew Herbertは、きちんとお金が支払われないまま新レーベルを設立するなんて信じられないと批判してましたが・・・。 Clear同様のエクスペリメンタルとホームリスニングな要素を兼ね備えたレーベルカラーはそのままに、このCimの他に、John Tejadaのリスニング指向なエレクトロ・ダウンテンポアルバムや、PlaidプロデュースのPlus One、Lackluster、Tim Koch、Esemなど、よりIDM寄りな作品をリリースしていたDefocusでしたがやはり商業的にはうまく行かなかったらしく、2000~2002年の間に約20作品ほどを残してクローズしてしまいました。 初期のDelsinからも傑作12インチをリリースしているこのCimの本作は、彼の作品中唯一のオリジナルアルバムであり、アンビエント感の強い、くぐもったシンセのメロディと細かくも決して主張しすぎないビートが、キラキラと輝くやわらかな冬の日差しのようでとても心地良く、自分は約9年間ずっと聴き続けている一枚です。 Defocusの作品には共通して言えるのですが、この手の癒し系(?)エレクトロニカにありがちな生音、楽器音の安易な導入や、奇をてらったような変調音等も使わずに、アナログライクな純度100%のエレクトロニック音楽という潔さも好きです。 さらに特筆すべきはこの作品、iTunes他各プレーヤ搭載のビジュアライザとの相性がバツグンに良いので映像とあわせてぼーっと眺めるのにも適しています。 Defocusはフロア向けの音は皆無ですが、Clearの諸作より聴きやすい作品が多く、どれもほぼハズレが無いので個人的にはかなりオススメです。 レイハラカミとか好きな人はきっと気に入ると思います。 試聴&ダウンロード http://www.bleep.com/?label=Defocus Amazon [UK盤(在庫無し)]
by soundscope_b2fr
| 2009-03-22 03:51
| 今日の一枚
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